紙の名前とデザイン

この前、職場の先輩に突然生年月日を聞かれました。
なんだろう、と思いつつ答えてみると…


「クロヒョウだ」
昔流行った動物占い。久しぶりにやってみて、なんだかおもしろいなと思いました。

普通の占いだと「あなたは人見知りね」とか「おおざっぱな人ね」とか、当たっていてもいなくても、すぐ答えが出ます。
ですが、動物占いは「クロヒョウだね」と言われても、「クロヒョウって、どんな性格なの?」「見た目は関係あるの?」と謎が深まります。そこでコミュニケーションが生まれたり、いろんな想像をしたり、答えにたどり着くまでも楽しめます。

これを「デザイン」に置き換えてみます。
たとえば、紙でなにかをつくると決め、さぁなんの紙を使おうか、と選ぶとき、「紙の名前」から入ると、より愛着が持てると思いました。

「マーメイド」という名前の紙があります。これにはどんな由来があるのでしょうか。
マーメイド

製紙工程で織り模様のついた特殊なフェルト(毛布)を用いることで紙の表面に転写される風合いを、フェルトマークと呼びます。デザイナー原弘氏(1903- 1986)の監修のもと1956年に誕生したマーメイドは、国産の機械抄きフェルトマークのファインペーパーです。
穏やかな波のようなフェルトマークから「マーメイド・リップル」――人魚の住む海のさざ波――と呼ばれ、1960年代に「マーメイド」として定着しました。
出典:竹尾

「人魚の住む海のさざ波」なんてステキな由来なんでしょう。

また、「マーメイド」は豊富な色数があり、なかには「玉子」「くるみ」「サーモン」「よもぎ」など食べ物の名前や、「スノーホワイト」「にぶ空」「つゆ」「炎」など情景を連想させる名前のものもあり、デザインにストーリーを加えることができます。(「マーメイドのスノーホワイト」なんてお姫さまが2人出てきてしまいますね笑)

「マーメイド」以外にも紙はたくさんあり、そこにはさまざまな名前とデザインが存在します。「動物占い」ができるなら、「紙占い」もできるんじゃないだろうか。
『その人の雰囲気にぴったりな紙を見つけ出し、そこにお手紙を書いてプレゼントしたら粋だなぁ。』そんなことを考えました。

amiko
編集者、デザイナー、宣伝のお仕事などを経験。現在は「デザインライター」として活動中。プログラマーとしてもお仕事をしています。好きなことは、読書、音楽(主にジャズ)、旅行。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください