春がやってきた

染の小道

冬の装いで汗ばんで、衣替えをしたくなったら、それは春。
パン屋さんに立ち寄って、桜あんぱんを見つけたら、それは春。
寒さ対策が花粉症対策に変わり、いつまでもマスクが顔面覆う、それも春。


新しいことにチャレンジしたり、環境が変わったり、出会いや別れがあったり、期待と不安が入り混じる春。そんな季節だからこそ、自分を見失わないように、自分らしさや自分の好きなものをより大切にしたいなぁと感じます。

この前、偶然素敵な言葉を見つけました。元チャットモンチーのドラマーで、現在は作家・詩人として活躍されている高橋久美子さんの言葉です。自分にあまり自信が持てない人や、現代の「SNS疲れ」に悩める人にぴったりだなぁと思ったので、シェアしたいと思います。

最近思うのは、今の時代は他の人の視線を気にしてオリジナリティが出せなかったり、誰もが共感やシェアをしすぎだと思うのですね。誰とも共感しない、自分だけの好きなものとか、絶対に人にはわかり得ないものを見つけることは恐れることではないし、むしろその感性を持てたことはラッキーで、誇るべきなのです。SNSが普及したことで、どこにいても人と簡単につながることができるようになり、自分と他者との境界線が薄れてきているのかもしれないですね。もっと自分の孤独な時間も大切にし、自分だけにしかできない発見をしてほしいです。私はこれからも自分のいる半径10メートル以内で、体験したことや見聞きしたことを自分の表現に変換して書いていこうと思っています。(『宣伝会議』2018年1月号「私の広告観」)

個人的には、今年は特に変化のない春になりそうなので、その分好きなことをいっぱいやりたいと思います。好きなことをやるにしても、決して楽しいことばかりではなくて、上手くできないことがあると、それがストレスになることもありますが、嫌いなことをやっているときのストレスとは違って、これは自分の成長に繋がるものなんだと、すんなり受け入れられます。やっぱり、好きなことは偉大です。

写真は、先日訪れた「染の小道」の川のギャラリーです。落合・中井の割と近くに引っ越してきたこともあって、見に行ってみました。「新宿区は染め物の街でもある」と聞いていたけれど、このことかぁと思いながら、妙正寺川の流れに沿ってふわりと風に揺れる、色とりどりの反物を眺めていました。『東京の伝統工芸、まだ知らないものづくりの世界、今度体験してみたいなぁ』

人それぞれいろんな春がありますが、染め物のある景色は、新しい春の風物詩に仲間入りしました。さぁ、あなたの春を見つけましょう。

amiko
編集者、デザイナー、宣伝のお仕事などを経験。現在は「デザインライター」として活動中。プログラマーとしてもお仕事をしています。好きなことは、読書、音楽(主にジャズ)、旅行。

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