マーダーミステリー（以下略：マダミス）というゲームに出会い、プレイヤーとして遊ぶようになって約2年が経ちました。プレイヤーとしての経験を通して「お気に入りの作品のゲームマスターをやってみたい！」という目標があったのですが、その第一歩を踏み出すことが出来ました。
私が初めてゲームマスターをしたのは「宇宙船ニル・ノート号の残響」という作品です。ストーリーのネタバレに関わることについては触れない範囲で、どのような思いでゲームマスターをしたかについてお話したいと思います。
1. マダミスを初めて体験する人に楽しんで欲しい
私はG’s ACADEMYのADA（エイダ）コースに入学し、マダミスのゲームマスター向けのWebアプリの企画制作に取り組んだ経験を通して、マダミスというゲームを初めて知った、興味を持った、という方々に向けて「オンラインでマダミスを遊ぶ会」を企画する機会を得ることが出来ました。そして、その会に参加したいと希望してくださった方々に、自分がゲームマスターをして遊んでもらいました。
その記念すべき第一回で遊ぶ作品に「宇宙船ニル・ノート号の残響」を選びました。この作品を選んだ理由としては、私自身が作者である「とりえもすたぶ」およびクリエイターのひろゆ〜さんが作り出すマダミスの世界観が好きなこと、そして「とりえもすたぶ」が考えるマダミスのロールプレイに関する考えに共感しており、それを初体験の方々に是非とも体感して欲しいと思ったことです。
また、自分が初めてゲームマスターをするということもあり、ゲームマスターのタスクが多かったり複雑な処理が発生したりする作品は避けるようにしました。実際にやってみた感想としては、練習を最低でも1回やれば難なく回せると思います。ココフォリアの設定方法などもBOOTHで購入したファイルに全て分かりやすく載っていますので、その通りにやれば全く問題なかったです。
2. 自分で制作したWebアプリ（Game Master’s Letter）を使いたい
私はマダミスのゲームマスターを担う人が、ゲーム終了後各プレイヤー に手紙（デジタルレター）を贈ることができるWebアプリ「Game Master’s Letter」を制作しました。制作当初についてのお話はこちら（→マーダーミステリーのゲームマスターをデザインするには）にまとめています。
最終的に完成することができ、「オンラインでマダミスを遊ぶ会」では自分自身でそれを使って遊ぶことが出来ました。デモ動画は下記をご覧ください。
「Game Master’s Letter」は、ゲームマスターがプレイヤーの会話を聞いて自身が感じたことをまとめる「思考整理ツール」と、一緒に遊んだプレイヤーに喜んでもらえる形に昇華する「ギフトサービス」という二つの役割を果たすことを想定しています。
実際に使ってみた感想としては、マダミスプレイヤーの多くが利用するDiscordを参考にして制作したため、思考整理ツールとしては機能に関して検討の余地があると思いましたが、ギフトサービスとしては実際にデジタルレターを贈ったプレイヤーの方々に喜んでもらうことが出来たので、作って良かったと思いました。
また、ゲームマスターには「一人でプレイヤーの会話を聞いている時間」が多くあるため、その時間をより楽しめるようにしたいと考えたことが制作のきっかけだったのですが、実際に楽しむことが出来たことは成功したと思っています。もしこちらの記事を読んでいただいて「Game Master’s Letter」に興味を持たれた方は、ぜひamikoまでご連絡いただければ嬉しいです。
3. マダミスを通して人とのコミュニケーションを楽しみたい
私は、ロールプレイを通して様々な人と会話や推理を楽しめるマダミスが大好きです。マダミスに出会う前の自分は、人と話すのが苦手で人前で話すと緊張して体調に異変が出てしまうような性格だったのですが、ゲームをきっかけに人と話すことの楽しさを知ることが出来ました。
また、他のボードゲームと違ってルールが難しくなく、勝ち負けの要素があまりないところも好きな理由の一つです。例えば、犯人役でない人が最終的に事件の犯人を見つけられなかったとしても、それが皆んなで選択した一つのストーリーとして楽しめるエンデイングが用意されています。
マダミスをプレイした時に得られる「物語の余白」を楽しむ行為は、「心の余裕」でもあると思います。心に余裕がない人は、物語の世界に没入することが難しいです。私は「オンラインでマダミスを遊ぶ会」を企画することで、これからも人とのコミュニケーションを楽しみながら暮らしを豊かにしていきたいです。
