ひとつのことに夢中になっているつもりでも、別のことを考えている自分がいました。
特に、本を読んでいるときがそうです。
大人になってから、物語に入り込むことがなかなか難しくなってしまいました。
小説を読む頻度が減りました。空想にふけることや、夢に想いをはせることも。
現実的なことばかり考えていたのです。
「暮らしとデザイン」は、日々の生活にデザインの力を使って、幸せに生きることを目的としています。ですが、暮らしの中には目の前にある現実だけでなく、別の時間や空間(潜在意識と呼べるでしょう)も存在しています。
そこに働きかけることができたら、失ってしまった何かを取り戻し、「今」にもっと夢中になることができるかもしれない。
神話学者ジョセフ・キャンベルの言葉です。
私たちには、時間という壁が消えて奇跡が現れる神聖な場所が必要だ。今朝の新聞になにが載っていたか、友達はだれなのか、だれに借りがあり、だれに貸しがあるのか、そんなことを一切忘れるような空間、ないしは一日のうちのひとときがなくてはならない。本来の自分、自分の将来の姿を純粋に経験し、引き出すことのできる場所だ。これは創造的な孵化場だ。はじめは何も起こりそうにもないが、もし自分の聖なる場所をもっていてそれを使うなら、いつか何かが起こるだろう。人は聖地を創り出すことによって、動植物を神話化することによって、その土地を自分のものにする。つまり、自分の住んでいる土地を霊的な意味の深い場所に変えるのだ。
「無になれる」「創造力が発揮できる」「自分の魂が喜ぶ」
そんな時間や空間、あなたは持っていますか?
このイラストは「RECOMMEND」のイラストに色をつけたものです。ひとつのことに没頭している姿、取り戻したい本来の姿を描きました。
まずは「考えない」「気にしない」「心配しない」時間を増やしていこうと思います。