オーフス滞在1日目は、オールドタウンの「Den Gamle By」に行きました。デンマークの歴史や文化について学び、体感することが出来る野外博物館です。
「Den Gamle By」は、年代別に3つのセクションに分かれています。（→MAPはこちら）まず、入り口付近は1974年のデンマークの街を反映したエリアです。1970年代、デンマークの人々の暮らしは劇的に変化したそうです。シングルマザーや核家族、ミドルクラスの共働きの夫婦など、多様な人々がコミューンで共に暮らすようになり、また、女性はより自立した生活をするようになりました。アパートメントやお店、ジャズバー（Jazzbar Bent J）などで、当時のライフスタイルが再現されています。
また、このエリアには「The Danish Poster Museum （デンマークポスター博物館）」、時計や食器類が展示された「The Gallery of Decorative Art（装飾美術ギャラリー）」、デンマークのジュエリーが展示された「The Jewellery Box（ジュエリーボックス）」の3つの美術館があります。
写真はデンマークポスター博物館です。コペンハーゲンやオーフスを紹介するデンマークらしいものや、政治的なメッセージ色のあるものなど、様々なポスターが展示されていて、見応えがありました。グラフィックデザインに興味がある人にはオススメのスポットです。
1974年のエリアを抜けると、1927年のエリアがありました。1920年代に、デンマークでは工業化が進んだそうです。街灯や電話線がこのエリアには広がっていて、また重要な輸送手段として活用されるようになった自転車も、街中で多数見つけました。
読み書きのスキル向上によって、書店の需要が高まっていた時代。こちらのお店では本や文房具などがディスプレイされていたのですが、レトロな雰囲気がとてもオシャレでした。もちろん、実際に購入することも出来ます。
このエリアには、「The Toy Museum（おもちゃ博物館）」があります。なんと約5,000のおもちゃが展示されていて、多くは1800年代後半〜1900年代半ばのものだそうです。精巧なミニチュアの世界に、子供だけでなく大人も楽しむことが出来るでしょう。
そして、オールドタウンの一番奥に広がっているのが、1900年代以前のエリアです。最もディープで、最も広いエリア。ハンス・クリスチャン・アンデルセン（1805-1875）の時代の暮らしにタイムスリップした気分で、石畳の街を歩いてみました。
オルゴール弾きのおじさんがいたり、馬車が走っていたり、川岸に船乗りさんがいたり、いろんな人が働いています。動植物の匂いにほのかに包まれながら、慎ましくも逞しく、そして穏やかな人々の暮らしを感じました。商人の家では、料理をしているメイドさんもいました。
コーヒー豆を挽いているところを撮らせてもらいました。このように建物の中にも入ることが出来ます。
また、私が訪れた時は「From the Queen’s Wardrobe（女王のワードローブから）」というコレクション展が、このエリアの「The Mintmaster’s Mansion」で行われていました。ドレスやスーツ、帽子などが多数展示されていて、コレクションも建物内の空間も、とてもエレガントでした。デンマーク女王のMargrethe（マルグレーテ2世）は、「Den Gamle By」の後援もされているようです。
見所が盛りだくさんな野外博物館「Den Gamle By」、カフェやレストラン、お土産が買えるショップもあるので、ゆっくり回れば1日過ごすことが出来ます。オーフスに滞在される際は、ぜひオールドタウンの街並散策と美術館巡りで、デンマークカルチャーにどっぷり浸ってみてください。
Den Gamle By
住所：Viborgvej 2, 8000 Aarhus C, デンマーク
営業時間・入園料：https://www.dengamleby.dk/prices/
