新型コロナウィルス感染拡大の影響で、デンマーク渡航中止を決めてから、早くも一年が経とうとしています。あれからデンマークはどうなっているのだろうか。最近のデンマークの状況を調べてみることにしました。
デンマークのCOVID-19情報
主な情報は「Coronasmitte.dk」というデンマーク当局のサイトにまとめられています。WEBサイトのデザインはシンプルで分かりやすいです。こちらのサイトと、他のニュースメディア等で見つけた情報から、デンマークにおけるCOVID-19の現状をまとめてみたいと思います。
1. ロックダウンについて
まず、ロックダウンは2021年の4月末まで適用されるそうです。集会の最大人数は基本的に5人までとのこと。また、2021年4月5日までの措置として、レストラン等敷地内での飲食禁止、屋内の文化施設やスポーツ施設の閉鎖などがあるそうです。
これはかなり厳しい措置であると思うので、デンマーク国内では反対の声も上がっているようです。そのため、先月にはコペンハーゲンでロックダウン反対デモが行われ、約1200人が参加したとのこと。基本的には平和的なデモだったそうですが、一部が暴徒化して8人の逮捕者が出てしまったそうです。
デモの様子はYouTubeで視聴可能です。記事はこちら（→Eight arrested at anti-lockdown protest in Denmark）
2. デンマークへの入国について
デンマークへの入国は、「デンマークへの到着方法」「デンマークとの関係性」「入国の目的」に応じて、様々な規則が適用されるそうです。日本から飛行機で旅行者として入国する場合は、24時間以内に受けたCOVID-19の検査で陰性である場合のみ飛行機に搭乗することができ、さらに入国時にも検査を受け、10日間の隔離措置がとられるようです。
入国後4日目までにPCR検査結果が陰性だった場合は隔離が解除される可能性があるそうですが、短期間の旅行の場合は、隔離で時間をかなりロスしてしまうと思われます。ちなみにルールを違反した者は罰せられ、初犯の場合は3,500DKK（日本円にして約6万円）の罰金が課せられるとのことです。
この入国制限がいつ解除されるかの情報は見つかりませんでしたが、デンマーク国内のロックダウンですらまだ解除されていないので、恐らく長引くのではないかと思っています。
3. ワクチンパスポートについて
最近大きな話題になったデンマークのニュースの一つは、「COVID-19のデジタルワクチンパスポート」を発表したことです。これは、COVID-19のワクチンを接種しており、免疫力があることを証明できるスマホアプリのようです。
CBC News（カナダの放送会社）で取り上げられていたのでシェアします。「ワクチンパスポート」を提示することで、住民が公共の場でより自由に行動できるようにすることが目的のようです。
ただ、プライバシーや、ワクチンを接種できない人にとって不平等なシステムを作ることに対して懸念を示す人もいるようです。そのため、先月コペンハーゲンで「ワクチンパスポート」導入に抗議するデモも行われました。時系列としては、反ロックダウンデモより前の出来事です。
デモの様子はYouTubeで視聴可能です。記事はこちら（→Denmark: Protesters march against ‘vaccine passport’ in Copenhagen）
デモの主催者は、「ワクチンパスポート」は、“ワクチン接種の義務を意味し、個人の自由に対する更なる制限になる”と主張されているそうです。デンマークではワクチン接種は義務ではないそうですが、公共施設に入る時やイベント等に参加する時に、パスポートの提示が必要になるのであれば、“実質の義務化”と言っても過言ではないでしょう。
また、「ワクチンパスポート」の提示が必要になった場合、海外からの旅行者はどうなるのか？デンマークで取得した「ワクチンパスポート」は、デンマーク国内でしか使えないのか？と言った疑問があります。今後渡航する場合にも知っておくべき情報だと思いましたので、注視していきたいと思います。
たった一年、されど一年。COVID-19による行動制限、移動制限で、世界はこんなにも変わってしまいました。今後も刻々と変化していくのでしょう。変わっていく世界の中にいると不安な気持ちが大きくなることもありますが、自分は目の前にあるやるべきことを粛々と行い、やりたいことに夢を膨らませながら、日々を過ごしていきたいと思っています。
■デンマーク旅行準備編（2）それでも春はやって来る
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