本屋さんのガイドブックコーナーへ行くと、「北欧」というタイトルのものはあっても、「デンマーク」に特化したものはなかなかありません。仕事でガイドブックをつくっていたこともありますが、“かゆいところに手が届く”ような編集になっていないものが多いんですよね。なので、最終的には“自分で調べる”のに落ち着いてしまいます。
ということで、今回は「デンマーク旅行準備編」の第一回、交通事情についてをお届けします。ガイドブックに載っている一般的な情報ではなく、リアルに自分が使うことをまとめたものです。デンマークに旅行の予定がある方は、ちょっとだけ役に立つかもしれません。それでは、スタート！
コペンハーゲン〜オーフスへ、“安く、早く”移動するには？
「デンマーク旅行」というと、シェラン島東端に位置する首都・コペンハーゲンの観光がメインになることが多いと思います。ですが、コペンハーゲンはコンパクトな街なので、1〜2日あれば主要な観光スポットは回ることができると思います。もっとデンマークを楽しみたい場合は、ぜひ他の街にも行ってみてください。
私は前回旅行したとき、コペンハーゲン（København）、デンマーク最古の街の一つであるロスキレ（Roskilde）、クロンボー城で有名なヘルシンオア（Helsingør）と、シェラン島の主要な街に行ったので、今回はユトランド半島の東岸に位置するデンマーク第二の都市・オーフス（Aarhus）まで足をのばしてみようと計画しています。コペンハーゲン〜オーフスの移動手段を調べていると、どうやらバスが一番安いようなのですが、長時間バスに乗っているのは時間が少しもったいないのと、疲れてしまいそうな気もします。なので、“安く、早く”をポイントに調べてみました。
バスとフェリーで移動する（KOMBARDO EXPRESSEN）
まず、選択肢の一つとして、バスとフェリーを使って移動する「KOMBARDO EXPRESSEN」が挙げられます。WEBサイトはデンマーク語のものしかないのですが、そこまで難しくなく、Google翻訳で調べればなんとかなりそうな感じです。（→予約方法はこちら「デンマーク旅行準備編（3）交通事情 PART2」）
バス停はコペンハーゲン、オーフス以外にも、ユトランド半島北部に位置するデンマーク第４の都市・オールボー（Ålborg）や、ボーンホルム島の街・レネ（Rønne）にもあり、どちらもコペンハーゲンからアクセスすることができます。
コペンハーゲン〜オーフスの移動に関する基本情報は下記の通りです。
所要時間：3時間30分程度
※自転車やベビーカーを無料で持ち込むことができる
※払い戻し不可、予約の変更は可能
価格は曜日や時間、季節によって変動するようですが、1DKK=18円として計算すると、最安で1782円で移動できます。バスから船に途中で乗り換えるのが面倒な人にはおすすめ出来ないですが、私は景色が変わる方が好きなので、これは良いなと思いました。下記にコペンハーゲンとオーフスのそれぞれのバス停の場所を載せておきます。アクセスも駅から近く、便利そうです。
コペンハーゲン バス停
オーフス バス停
電車で移動する（DSB Orange）
選択肢の二つ目は、デンマーク国鉄の「DSB（Danske Statsbaner）」を使う方法です。電車移動は運賃が高いのですが、「DSB Orange（DSBオレンジチケット）」という早割チケットがあり、半額以下で購入することができるようです。
国内路線なので、デンマーク語のWEBサイトしかないと思っていたのですが、英語のものもありました。（URL→https://www.dsb.dk/en）こちらもGoogle翻訳を使えばそこまで難しくないと思います。
試しに検索してみると、オレンジチケットは安くてお得なことが分かりました。
コペンハーゲン〜オーフスのDSBを使った移動に関する基本情報は、下記の通りです。
所要時間：3時間15分程度
※払い戻し不可、予約の変更不可
ここでポイントとなるのが、「早割」であることと「予約変更不可」であることです。『この日この時間に絶対電車に乗る！』と決めている場合でないと、予約するのは難しいですね。
電車で楽々移動も捨てがたいですが、意外と時間がかかるのと、船旅にも少し興味があるので、私は「KOMBARDO EXPRESSEN」を予約してみようと考えています。それか、行きと帰りで変えてみるのもありかも。
コペンハーゲン市内を、“自転車で”移動するには？
最後に、コペンハーゲン市内の移動方法についてです。郊外電車「S-tog」（→路線図はこちら）や地下鉄「Metro」（→路線図はこちら）などがメインになりますが、自転車が大好きなデンマーク人にならって、自転車移動をしてみたい！ということで、レンタサイクルについて調べてみました。
まず一つ目に紹介するのが、公共シェアバイクの「Bycyklen」です。
レンタルできるのは電動自転車で、GPS付きのタブレットが搭載。アカウント登録をすることで利用できます。事前にWEBサイトで登録しておくのが便利ですが、タブレットに直接アカウントを作成することも出来るようです。基本情報は下記の通りです。
※支払いはクレジットカードのみ
※予約可（5DKK）
タブレットでナビゲーションが利用でき、自転車の返却場所も一番近い場所を案内してくれるそうです。長時間利用すると高くなってしまうので、1時間程度利用したいときには便利かもしれません。Bycyklenのステーションは100以上あるそうなので、見つけたら利用してみたいです。
次に紹介するのが、コペンハーゲン以外にも欧米の都市で展開されている「DONKEY REPUBLIC」です。
こちらのサービスは、専用のアプリをダウンロードすることが必要です。基本情報は下記の通りです。
※支払いはクレジットカードのみ
※盗難保険あり（15DKK）
価格は「Bycyklen」より安いですが、電動自転車の快適さやタブレット付きの便利さはありません。ただ、レンタル場所や返却場所、自転車のロックの解除、支払いなど、すべてアプリでチェックできるようなので、問題ないと思います。地図上で見る限り、ステーションの数も豊富にあります。
コペンハーゲンの主要な観光スポットを巡るという目的のみでしたら、電車と徒歩で回れてしまいますが、あえて自転車をレンタルして、サイクリングを楽しんでみるのもいいかもしれません。デンマークには自転車専用レーンもたくさんあるようなので、そういったところも通ってみたいと思います。
