デンマーク旅行(4)21世紀のジャズ

Copenhagen Jazz Festival

『自分はどうしてジャズが好きなんだろう』と、時々考える。
今回のデンマーク旅行で「コペンハーゲン・ジャズ・フェスティバル」の一部のライブ演奏を聴きに行くことができ、改めてジャズは良いなぁと感じた。
それは、心から自由になれる時間を与えてくれたからだ。


「コペンハーゲン・ジャズ・フェスティバル」では「21st Century Jazz(21世紀のジャズ)」というプログラムがあり、そのテーマで選ばれたアーティストの演奏が、「The Royal Danish Playhouse(デンマーク王立プレイハウス)」のロビーの特設会場で行われた。期間中8公演が行われたのだが、すべて入場無料。有名なバンドやミュージシャンの演奏が聴けるという訳ではないが、才能があり、これからの音楽の新たな可能性を感じさせる次世代のアーティストが選ばれているようだ。

私は2日間プレイハウスを訪れて、演奏を聴いた。一日目は「Night Repair」というデンマークのカルテットだった。

Night Repairサックス、ギター、ベース、ドラムからなるカルテット。ジャズらしい即興演奏を大切にしつつも、楽器の弾き方や音の使い方に、実験的な試みを感じた。外には海が見えるガラス張りの劇場のロビーでの演奏は、自然に吸い込まれて一体化していくような響きがあった。

『この音はどこまで流れて行くんだろう。私も一緒にこの海の先に行ってみたいなぁ』という気持ちになった。そんな不思議な力があるのかもしれない。SOUNDCLOUDで彼らの楽曲を聴くことが出来るので、興味のある方はぜひ。

そして二日目は、「Kasper Staub Trio」というデンマークのトリオだった。ピアノ、ベース、ドラム、なかでもやはりピアノのKasper Staubが印象的だった。

Kasper Staub Trio2010年にデンマークのオーフスで結成され、オリジナルアルバムを複数リリースしている。ジャズフェスティバルでは、2017年に発売された最新アルバム「Strøg」に収録されている曲を中心に演奏された。最も印象に残っている「Ding」という曲は、まさに頭の中に心地よいピアノの鐘が、ゴーンゴーンと鳴り続けるような曲だった。

SOUNDCLOUDというサービスに今回初めて触れたのだが、アーティストが楽曲を無料で聴けるようにしているのはすごいことだ。なので、ぜひたくさんの人に聴いてみて欲しいと思った。

プレイハウスでライブジャズの演奏を聴いていた時間は、何ものにも代え難いひとときだった。右も左も見ず知らずのデンマーク人ばかりであったが、皆思い思いに音楽を楽しんでいる。寝ているものも者もいれば、お酒を飲みながら聴いている者、音に合わせて身体を揺らしている者、恐らく演奏者の奥さんと子どもと思われる家族、お年寄りから幼い子どもまで、いろんな人がいた。

だから私も、周りのことは気にせずに、その場の音楽に身を委ねていた。
『やっぱりジャズはいい。自由なんだ』
もちろん、排他的な場所もあると思う。でも、自分が自由だと思える場所で、一度ライブジャズを聴いてみて欲しい。きっとジャズの魅力に気付くだろう。
私もハマってしまった一人なので、もう少しデンマークにいて、いろんなジャズを聴いてみたいと思った。
日本にもそんな空間があるのだろうか。


最短5分で予約!会員登録不要!海外航空券予約はskyticket.jp!

amiko
編集者、デザイナー、宣伝のお仕事などを経験。現在は「デザインライター」として活動中。プログラマーとしてもお仕事をしています。好きなことは、読書、音楽(主にジャズ)、旅行。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください